犬を飼うために、忘れてはいけないのが「予防接種」。
毎年春になると、狂犬病予防接種のお知らせが届いたり、動物病院でも「そろそろワクチンの時期ですね」と年に一回お便りが届いたりなど、ワクチン接種は犬にとって欠かせないものなんです。
ですが、なぜ犬の予防接種が必要とされているのかをご存知でしょうか?
今回は、犬の予防接種の種類や料金について。
混合ワクチンの5種や9種などの名前の違いは何なのか、何が予防できるのか、値段はどう違うのか…そんなところについて、詳しくお話していきます。
愛犬に接種すべきワクチンはどれ?
まず大前提として、犬の予防接種は二種類あります。- 法律で予防接種をするように決められているもの(義務)
- 病気を予防するために打ってあげるもの(任意)
法律で義務付けられているのが、狂犬病の予防接種です。日本では「狂犬病予防法」という法律があり、飼い犬として登録する場合は必ず接種させなければいけません。
これに対して、動物病院などで「〇種混合ワクチン」や「ワクチン」と呼ばれているものは、飼い主さんの判断で受けるかどうかを選べます。これは犬の感染症を予防するためのもので、どの病気を予防したいかによって種類が異なってくるんです。
混合ワクチンは何種で打つべき?
この記事を書いているのが2016年9月ですが、現時点では11種混合ワクチンまでが発売されています。5種混合ワクチン、9種混合ワクチンなど、「〇種」の数字はそれによって予防できる感染症の種類を表しています。なので、2016年時点では最大で11種類の感染症までを、ワクチン接種よって予防することができるんですね。
具体的にどんな病気が予防できるのか、一緒に見ていってみましょう。
混合ワクチンでどんな病気を予防できる?

混合ワクチンで予防できる病気
- ジステンパーウイルス感染症
- 犬伝染性肝炎
- 犬伝染性咽頭器官炎
- パルボウイルス感染症
- パラインフルエンザ感染症
- コロナウイルス感染症
- レプトスピラ感染症(イクテロヘモラジー、カニコーラ)
- レプトスピラ感染症(ヘブドマティス)
- レプトスピラ感染症(オータムナリス、オーストラリス)
これらの病気のうち「どれを予防したいのか」によって、何種の混合ワクチンを接種するかが決まってきます。
2種や3種といった数の少ない混合ワクチンもありますが、愛犬の健康を考えるとやはり不安が残ります。それは動物病院でも同様で、ほとんどの病院では5種~のワクチン接種を推奨しているようです。

混合ワクチンの接種は「任意」であり、絶対打たなきゃダメ!というものではありません。
ですが、大切なワンちゃんの健康を考えると接種することをおすすめしたいです。愛犬の命を脅かすだけでなく、他の子へ伝染して広がっていくことも充分考えられますから…
ワクチンで予防できる犬の感染症について、その症状や特徴などはこちらの記事に。あまり知られていない「レプトスピラ」の危険性についても、詳細をまとめています。
また子犬のはじめてのワクチン接種では、打たせる回数なども悩みのタネになりがちです。2回、3回と回数が統一されていない理由など、気になる点についてはこちらから!
>>[関連記事]「子犬のワクチン接種時期と回数!2回と3回、どっちが正しいの?」
混合ワクチンの選び方は?
どの種類のワクチンがその子に必要なのかは、健康状態・犬種・住んでいる地域などがポイントになります。アウトドアが好きな子や、自然の多い地域で普段お散歩する子、アレルギーを起こしやすい子など、飼育環境や体質、行動範囲などによって、防ぐべき感染症の種類が異なるからなんです。
詳しくは、かかりつけの動物病院で相談してみて下さい。
その時には普段の生活環境だけでなく、旅行や帰省などで遠出するのか、ペットホテルやドッグランをよく使うかなど、考えられる環境の変化なども細かく伝えておくと安心ですよ。
予防接種の費用は?料金はいくらかかる?
狂犬病予防接種の接種料金
狂犬病予防接種の値段は、お住まいの地域と接種する場所などによって異なります。例えば、東京都練馬区であれば3,650円(注射料金3,100円+注射済票手数料550円)ですし、大阪府大阪市だと3,250円(注射料金2,700円+注射済票手数料550円)です。
<参考>
狂犬病予防集合注射の費用 – 練馬区
狂犬病予防注射 – 注射料金 大阪府大阪市
集団接種と動物病院での接種でも値段が変わってきますので、気になる場合は、市役所や動物病院などに問い合わせてみましょう。
混合ワクチンの接種料金

調べてみると、これくらいの価格が平均のようです。
- 5種混合ワクチン 5,000~6,000円
- 6種混合ワクチン 6,500~7,000円
- 8種混合ワクチン 8,000~9,000円
- 9種混合ワクチン 8,000~9,500円
- 11種混合ワクチン 9,000~10,000円
1種類=1,000円、が値段のめやすのようですね。
どれくらいの金額が気になるかは、動物病院に電話で問い合わせてみましょう。
少しでも安くしたい…と思うところでもありますが、飼い主さんの多くは「最終的には金額ではなく、信用できる病院を選んだ」ということが多いようです。
ワクチンで愛犬の健康を守ろう!
ワクチンの値段など、動物医療の費用は病院の方針によって決まっていることが多いように感じます。毎年受けてほしいもの(ワクチンやフィラリア)は安く設定して、代わりに手術等を少し高めに設定していることもありますし、反対にワクチン等が高めの病院では、手術費が抑えられていたりするなど、一長一短なことがよくあります。
そうやってバランスを取らないと、病院もつぶれてしまいますからねヾ(;´▽`A“
副作用などの心配も拭えませんから、しっかりと相談に乗ってくれる動物病院で受ければ安心ですね。
大切な愛犬を感染症から守るためにも、毎年のワクチン接種を忘れずに受けましょう!
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犬山 はる子
パピーウォーカーの経験から犬に関心を持ち、犬の問題行動やストレスケアについての知識を深める。
現在は3頭の犬と暮らし、犬が与える癒しのパワーに日々お世話になっている。

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