毎年、夏になると各所で花火大会が催されたり、近所でロケット花火を打ち上げたり、花火で遊んでいる光景を見ることが増えます。
夏の風物詩である花火ですが、花火を怖がるワンちゃんは少なくありません。
ということで今回のテーマは、犬と花火の関係について。
花火シーズンを愛犬と乗り越えるために、花火を怖がるワンちゃんをなだめる方法について、詳しくお話していきますね。
犬が花火を怖がるのは何故?
犬が花火を怖いと感じるのは、その「音」が一番の原因です。動物は本能的に大きな音を嫌うものですが、聴力が発達している犬は、特にその傾向が高めです。
犬の聴力は、人間の約400倍遠くの音でも聞き取ることが可能なんです。特に高い音に関しては、人間の4~5倍の高さの音域まで聞くことができるのだとか。
それだけ耳の良いワンちゃんからすると、花火の炸裂音は耳元で大砲を撃たれているようなものなんでしょうね。
それだけ耳の良いワンちゃんからすると、花火の炸裂音は耳元で大砲を撃たれているようなものなんでしょうね。
花火が始まった途端にパニックになる子が居るのも、なんだか頷けますよね。
「なに!?一体なにが始まったの!!??やばくない?!逃げなきゃだめだよ!!」
きっと、こんな風に混乱してしまうのだと思います。落ち着きなく歩き回る子もいれば、ブルブルと震えてしまう子もいます。
愛犬からすると、のほほんと花火を眺めている私達のほうが、よっぽど不思議なんでしょうね。
こんな風に、愛犬が花火を怖がった時に、どう対処するのが一番良いのか…
パターン別に、詳しく見ていきましょう。
愛犬の怖がるレベルを見極める
花火を怖がるワンちゃんも、怖がる度合いがその子によって変わってきます。上記のようにパニックになって慌てふためく子もいれば、「なんだろう…イヤだなあ」とちょっと不快そうにするだけの子、そして全く動じない子です。
怖がりレベル別に、対処法をまとめました!
あまり気にしない、動じない犬
花火の音を聞いても、普段通りに過ごすことが出来る子です。この場合は、特に気にしなくて大丈夫。
花火の音自体には「なんの音?」と反応すると思いますが、特に怖がる様子がなければ、飼い主さんも普段通りに接してあげて構いません。きっと、すぐに慣れると思います。
びくびくする、不快そうにする犬
上記の「気にしない子」に比べて、花火の音が鳴るたびに反応したり、ソワソワしたりし始めたら要注意。そのまま音に慣れてくれる場合もありますが、音が止まないことに恐怖を感じて、パニックになる子も少なくありません。
この時、ワンちゃんにとって花火の音は「よくわからないけど、なんだか不安になる音」です。
音の正体が分からない為に不安になっているので、そこは発想の転換を。
花火の音を「愛犬が喜ぶことの合図」に変えてしまいます。
簡単なのは、花火の音が鳴ったらオヤツをあげること。もしくは、その音が鳴ったらボールを投げてあげるなどして遊んであげること。
それを続けることで、「よくわからない音」が「良いことが起こる合図の音」と認識されます。
少しビクビクしている程度のワンちゃんなら、この方法は効果的です。
本格的に花火を怖がり始める前に、楽しい音であると教えてあげましょう。
震える、パニック状態になる犬
重症タイプなのが、花火の音にぶるぶると震えたり、パニックを起こす子。これは、かなりのストレスを感じている状態です。このタイプの子にとっては、花火が鳴ること=間近に爆弾を落とされることくらいの緊急事態。オヤツや遊び程度では、到底落ち着いてくれません。
具体的な行動を挙げると、
- その場から逃げ出そうとする
- ブルブルと震えだす
- ハアハアと呼吸が荒くなる
- 嘔吐や失禁をする
こんな様子が見られます。
このようなタイプの子への正しいケア方法については、こちらの記事にまとめました。
→関連記事「花火や雷に愛犬がパニックになったら!?正しい対策方法」
花火恐怖症とも言われる状態ですが、このレベルの子が花火を克服するには「慣れ」しかありません。
花火を音を録音したり、花火の動画を再生するなどして、普段から花火の音を聞かせて慣れさせます。最初は小さな音から、小さな音で平気になったらもう少しボリュームを上げて…と、根気強く繰り返していきましょう。
また、花火をここまで怖いと感じる子の場合、日常生活でも大きな音を極度に嫌ったり、雷や強い雨の音も怖がる傾向があります。これらは「騒音恐怖症」とされ、犬の問題行動の一つでもあります。
花火大会は愛犬と?
「夏の思い出に、花火大会に愛犬を連れて行きたいなあ」そう思う飼い主さんも、きっと多いはず。
ですが、実際に「花火大会の翌日に愛犬がいなくなった」という相談が、市役所などに増加する傾向もあります。この時期には迷子犬が増えることもあり、愛犬連れの花火大会は、個人的にはあまりオススメできません。
突然の花火の音に驚いて、首輪やハーネスを引っこ抜いて、抜け出してしまう子もいますから…
うちの子も、それまで花火がへっちゃらだったのに、ある時から花火を怖がるようになりました。
きっかけは不明ですが、それまで大丈夫だった子でも、突然怖がるようになるパターンもあることも、どうぞ忘れないで下さいね。
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犬山 はる子
パピーウォーカーの経験から犬に関心を持ち、犬の問題行動やストレスケアについての知識を深める。
現在は3頭の犬と暮らし、犬が与える癒しのパワーに日々お世話になっている。
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