愛犬にレバーをあげていいんですか?
犬にレバーは大丈夫でしたっけ?
…と「犬とレバー」について、よく質問されます。
人にとっても滋養強壮に効果がある「レバー」ですが、犬にとってはどうなんでしょうか。あげてはいけない食べ物?それとも…
犬の体も喜ぶレバーの栄養素や、与える時にちょっと注意してもらたいことなど、犬とレバーの関係について、今回は詳しくお話していきますね。
犬にとってレバーはビタミンの宝庫!
まず、結論を先に言うと「犬にレバーは大丈夫!」です。レバーは犬にとって栄養価が高すぎるから控える、ビタミンの過剰摂取になるから…とも言われているようですが、そもそも、レバーにはどんな栄養素が含まれているんでしょうか。
レバーの栄養素について
レバーは高たんぱく質なうえ、ビタミンA1、B1、B2などが豊富に含まれています。鉄分や葉酸などのミネラルも多く含まれ、とても栄養に富んだ食材です。鉄分と葉酸、ビタミンB12やビタミンCは造血に良く、貧血の改善や防止に。
ビタミンAはにんじんの約10倍含まれ、粘膜や皮膚を健康にしたり、がんなどの予防にも役立ちます。
ビタミンAはにんじんの約10倍含まれ、粘膜や皮膚を健康にしたり、がんなどの予防にも役立ちます。
ドッグフードの栄養表示や原材料などを見ると、こういったビタミンひとつひとつを添加物(天然・合成)で加えていることがほとんどです。そうしなくてはいけないほど、犬の体にとってもビタミンは大切な栄養素。それを豊富に含んでいる食材がレバーなんです。
個人的には、特に愛犬のご飯を手作りしているなら、ビタミン補給としてレバーは率先して与えてもらいたい食材だと思っています。
ちなみに、レバーには鶏・豚・牛などの種類がありますが、栄養素の含有量にはさぼど差はありません。手に入りやすい種類や、愛犬の好みに合わせて構いません。
ところが、犬とレバーの関係について調べてみると、必ず出てくるのが「ビタミンAの過剰摂取」という言葉です。
これは一体どういう意味なんでしょうか?
レバーはビタミン過剰を引き起こす?
レバーに含まれているビタミンA含有量は、なんとささみの2800倍。「そんなに含まれるの!?」と思ってしまうような栄養価の高さに、ビタミンAの過剰摂取を心配する声は絶ちません。
ビタミンAは脂溶性ビタミンの仲間で、野菜などから日常的に摂りやすい水溶性ビタミンとは、少し性質が異なります。
まとめて摂取しても貯蔵できないので、こまめな摂取が必要
まとめて摂取することができる
摂取されたビタミンAはしばらくの間、肝臓に蓄積されます。
そこから体の必要な部分へ使われていくわけですが、水溶性ビタミンのように、摂りすぎた分がすぐに体外に排出されないことから、ビタミンAを摂りすぎた(過剰摂取した)場合に、犬の体を害するのではないか、と心配されているわけなんです。
犬のビタミン過剰はどこから?
ビタミンAは過剰摂取すると骨疾患、歯肉炎などの影響が出るとされていますが…。この「過剰」とされる基準が、実は犬にとっては人間よりもずっと上にあるとも考えられています。過剰症が心配されるビタミンA過剰摂取だが、実のところ犬という生き物はヒトなどの他の動物に比べビタミンA過剰に対する寛容性が非常に高い。
例えて言うならば体重10kgの犬に毎日200倍量(570gものレバーに相当)を3ヶ月食べさせ続けた場合にもなんら症状は見られず、3000倍量でようやく過剰症がみられたというもの。いくらなんでもこれは非現実的すぎる量である。
通常のいぬめしのレバーの量ではヒトで言うビタミンA過剰症を気にするに至らないことが分かると思う。
引用元: ビタミンと犬 (2)
人間の場合、1日の必要量の2.5倍で既に過剰症が心配されます。これをそのまま犬にも当てはめていたわけですが、人間と犬の体のつくりが違うことが、上記の報告からもよく分かりますね。
レバーで注意すべきはコレステロール?
ということで、ビタミンの過剰摂取を心配して、あまり神経質にならなくても大丈夫。ですが、与える時にちょっと気にしてもらいたいのが、レバーの脂肪分です。
レバーはささみ等に比べて、脂質やコレステロールが高め。
脂質は約3.8倍、コレステロールは約5.5倍にもなります。
私自身もそうなんですが、レバーをたくさん食べると、お腹を下すタイプの人っていませんか?ヾ(;´▽`A“
これは「脂肪は消化しにくい」ことで、下痢を引き起こしていると考えられます。犬も同じで、お腹の弱い子は、レバーの脂肪分で下痢になってしまうこともあります。
犬は生レバー?加熱するべき?
また、よく気にされる飼い主さんが多いのが「レバーは生であげていいのか」ということです。基本的に、特別に生肉で食べる為に買ってきたものでない限り、私はレバーは必ず加熱することにしています。食中毒や、寄生虫の心配はどうしても拭えませんから…
下処理したレバーを、お湯でさっと茹でるだけ。とっても簡単です。余った分は私達のおかずにして頂いたり、茹でたものを小分けにして冷凍することもあります。
愛犬にレバーで元気ハツラツ♪
理想としては週1~2日に1食程度、愛犬にレバーを与えるくらいが丁度良いかなと思います。毎日だと、やはりコレステロールの面から不安が残りますし。先にお話しした通り、体に入ったビタミンAは肝臓に貯められて、そこから少しずつ使われていきます。なので毎日あげなくても、定期的に与えれば大丈夫です。
うちでは、体重5kgのトイプードルにも週1回10gのレバーを与えています。
10キロオーバーの中型犬ズには、もう少し量を増やして。
下痢やお腹がゆるくなることもなく、みんな普段から元気ハツラツで、健康診断も問題ありません(´▽`v)
時々は、スペシャルご飯として愛犬にもレバー。おすすめですよ!
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犬山 はる子
パピーウォーカーの経験から犬に関心を持ち、犬の問題行動やストレスケアについての知識を深める。
現在は3頭の犬と暮らし、犬が与える癒しのパワーに日々お世話になっている。
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