vol.1 一目惚れしたチワワに会いにゆく
長い間、犬と暮らしたいと思っていた私。
家族と相談を重ねに重ねて、ついに「犬を飼おう」と決意が固まってから数日目のこと。うちの子探しを始めてすぐ、あるホームページで一匹のチワワが目に止まった。
それは間違いなく一目惚れで、連絡を取ってみるとまだ家族が決まっていないとのこと。
はやる気持ちを抑えつつ、次の休みの日に夫を連れて、隣県に車を走らせて会いに行くことになった。
緊張の初顔合わせ。果たして…?
そのチワワっ子が居るのは、自家繁殖と販売を自宅で行っている所だった。いわゆる、ペットショップ等に卸す前の、ブリーダーさんが居る犬舎というやつなのかも。事前に連絡を取っていたブリーダーさんは、とても良い人だった。と、素直に思う。犬の飼い方やお手入れの方法など、かなり初歩的な事から詳しく聞くことができた。
「犬を飼うのが初めてなんです、なにをどうすればいいのやら」と、正直に話したのも良かったんじゃないだろうか。
無事に対面を果たしたチワワのあの子は、想像通りとっても可愛かった。
人生で初めて子犬と接する私の緊張はピークに達していたものの、子犬はそんなことはお構いなし。
まだ短い足で歩み寄ってきて、ふんふんと私たちの匂いを嗅ぐ。ご挨拶とばかりに、手をぺろっと舐めてきたりする。割と人慣れしているようだった。怖々としながら撫でてあげると、気持ち良さそうにうっとりとした顔になる。あああ、可愛い…。
生後3ヶ月のその子は、全体的に丸くむっちりしていて、お座りをした後ろ姿を見て「なんだか鏡餅みたいだなあ」と思ったのをよく覚えている。※これは褒め言葉です
実際にその子の姿や、様子を見て、心は決まった。
このチワワっ子を飼おう!!
チワワを飼う決心がついたら
「今日連れて帰ることもできますよ」とも言われたが、その日はあくまで見学だけの予定。最低限、犬を迎えるのに必要な物を揃えてから、改めて迎えに行かせてもらうことにした。心付け程度の手付金を渡し、ぴったり一週間後に迎えに来る約束をして、その日は帰った。
帰りの車内で、
「可愛かったね!あの子がうちに来るなんて。むふふ」
「でも、あのポメラニアンの子も可愛いかったんだけどなあ」
…と、その日対面した子犬たちの話題で盛り上がる。実は、気になっていたチワワっ子の他にも、他にも何匹か一緒に見せて頂いていたのである。
もちろん、どの子も可愛かった。
相当悩んだけど、やっぱり最初に一目惚れして会いに行ったチワワのあの子が、どうしても忘れられなかった。
犬を飼う許可は出したがそこまで乗り気ではなかったはずの夫も、満更でもない顔をしている。そりゃそうだわ、あんなに可愛いんだもの…。
[うちにやってきた日の姿。不安そうな顔でじっと見つめてくるのがいじらしい]
買い物の嵐!犬を迎えるために必要な物
初めて犬を飼うにあたって、必要な物はたくさんあると思う。正直なところ、犬を暮らす生活は私にとって未知の世界であり、一体どこまで、何をどれくらい用意すれば良いのか、かなり頭を悩ませた。
四六時中、パソコンに噛り付いて調べていたように思う。こんな時は、便利な世の中になったなあとネットの有難味をひしひしと感じた。
さあ、迎えに行こう!
お迎え当日、夫と一緒に再びブリーダーさん宅へ伺うと、シャンプーや爪切りなどの支度を済ませたあの子が待っていた。たった一週間でも、見ないうちになんだか少し大きくなったような気がする。子犬の成長は早いものだなあ。
契約書の記入や残りの支払いなど、あれこれと手続きをしているあいだ、チワワっ子はきょとんとした顔で、私やスタッフさんの様子を見ているようだった。
改めて考えると、生まれてからずっと母犬と暮らしてきたこの場所から、今日この子は旅立つことになる。もうここに戻ってくることはない。母犬や一緒に遊んだ兄弟犬、世話をしてくれたスタッフさん達と会うことも、この先きっとないんだろうな。
そんなことを考えると、ちょっと神妙な顔をして、大人しく待っているその姿が心にぐっときた。
大事な愛犬の名前に、結構悩む
譲渡の時点でペット保険に加入することに決めていて、最後まで悩んだのが「ペットのお名前」欄。すごく悩んだ。どんな名前がいいだろうか、呼びやすいのが良いか。女の子だし可愛いのが良いのか。
悩んだ結果、最初のこの子の印象だった「餅のような丸々としたボディ」から、Maruに決めることに。
まる、と読んでみると結構しっくりくる。
呼びやすいし、覚えてもらいやすそうな響きだ。
これからよろしくね、Maru。
そしてチワワとの暮らしが始まる
こうして、新米飼い主夫婦とチワワのMaruの暮らしが始まったのが、今から約2年前。今でこそ少し大人になって、イタズラや粗相は減ってきたものの…犬との暮らしは発見が多い。
その度に、ネットや専門家に知恵を借りたりして対策を講じたこともたくさんあった。
同じように、初めての「犬との暮らし」に悩んでいる人も少なくないと思うので、この連載が何かの役に立ったり、あーそんなやり方もあるのか、というひとつ参考になれば嬉しいです。
どうぞよろしくお願い致します。
次回 >> vol.2 すごいぞ、夜鳴き。
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まるまむ
初めて迎えた愛犬チワワのMaruと暮らしながら、犬の幸せについて日々考えている。
愛犬の肉球の香りが、世界で一番癒される香りらしい。
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