この子は今、どんな気持ちなんだろう…
愛犬を目の前にして、そう思うことはありませんか?
しっぽを振ったり、耳を動かしたり、ペロペロ舐めたり…どれもよく見る犬のしぐさですが、実はその行動一つひとつは意味を持ち、その時の愛犬の気持ちを表しているんです。
喜んだ時はどんなしぐさをして、悲しい時はどんな様子になるのか。犬のしぐさに込められた気持ちや意味を読み解くことで、愛犬との生活がもっと楽しくなるはずです。
代表的な犬のしぐさや、意味を勘違いしやすいしぐさまで、詳しくご紹介していきますね^^
1.前足を乗せる
「ねえねえ、〇〇して!」
飼い主さんの膝などに、前足をチョンっと乗せるしぐさ。
これは、飼い主さんの注意を引きたい気持ちの表れ。何かをして欲しい時など、要求を伝えるためにするしぐさです。
撫でて欲しい、遊んで欲しい…など要求は様々ですが、甘えん坊な子が見せることが多いですね。
ちなみに、この前足を乗せてくるしぐさは「パピーリフト」と呼ばれます。子犬が母犬に甘える時に見せる行動だったので、こんな名前が付いたのだそうです。
2.自分の前足を執拗になめる
「ああ、退屈だ。イライラするなあ~」
「さびしいなあ、構ってほしいなあ」
「さびしいなあ、構ってほしいなあ」
愛犬が前足など、自分の体の一部分を執拗に舐め続けているのは、ストレスを感じているサインです。人間でいう、貧乏ゆすりをしたり、爪を噛んだりするのと同じ意味を持っています。
<関連記事>「あなたの愛犬は大丈夫?見逃しがちな犬のストレスサイン」
運動不足や退屈さ、飼い主さんとのコミュニケーション不足など、ストレスの原因は様々です。必要以上に舐め続けると、炎症の原因にもなるので注意してあげて下さいね。
3.人の口元や顔をなめる
「大好き!もっと一緒にいたいな」
「お腹が空いたなあ」
「お腹が空いたなあ」
飼い主さんの口元や顔をペロペロとなめるしぐさは、愛情と信頼の気持ちを表しています。
これはオオカミの名残で、自分より上位のオオカミに挨拶として口元を舐めていたことが関係しています。
また子犬が空腹を感じた時、母犬を顔を舐めてご飯をねだっていた名残から、お腹が空いたよのサインとして口元や顔を舐めてくることもあります。
4.耳を後ろに伏せる、寝かせる
「嬉しいよ~あなたに甘えたい!」
「不安だよ、怖いよ…」
「不安だよ、怖いよ…」
耳をペターンと後ろに伏せるしぐさは、歓喜や甘えといった気持ちのほかに、不安や怯えを感じている時にも耳を寝かせることもあります。
耳を後ろに伏せるしぐさをしたら、しっぽや表情から愛犬の気持ちを汲み取ってあげましょう。
こちらの動画で、訓練士さんが耳と尻尾の動きについて解説してくれています。
こうして比べると、全然違うな~と思うはずです^^
5.ブルブルッと身震いする
「わぁー!やめて~!」
「落ち着け、落ち着け…」
「落ち着け、落ち着け…」
犬は体が濡れていると、ブルブルっと身震いして水気を飛ばします。ですが、濡れてもいないのに身震いしすることって、結構ありませんか?
これは「拒否」や「緊張」の気持ちを表しています。病院や、爪切りや歯磨きなど、その子にとって苦手なことの前に見せるなら、それをやんわり断っているのかも。
また、しつけやトレーニングの最中に何度も身震いするようなら、それは「休憩したい!」の気持ちを意味しています。休憩をはさむなどして、愛犬の集中力を復活させてあげましょう。
6.首をかしげる
「なになに?なんて言ったの?」
犬のしぐさの中でも、抜群に可愛いしぐさの一つですよね。これは「音をよく聞く」ための行動です。
犬自身が気になる音が聞こえると、首をかしげて耳の位置を変えて、もう一度しっかりと聞き取ろうとしています。人が話している時に、このしぐさをよく見せる子は「話好きな犬」とも言われるそうですよ。
7.お腹を見せる(ヘソ天)
「あなたには敵いません!」
「大好き。甘えたいよ~」
「大好き。甘えたいよ~」
犬がゴローンとお腹を見せてくるのは、一般的に「服従」の意味が強いと言われています。急所であるお腹を相手に見せて「あなたには敵わないです!」と伝えているんですね。
とはいっても、服従という意味だけでなく、甘えや信頼、リラックスなど、同じお腹を見せるというしぐさでも、全く違う気持ちを表していることがあるんです。
見極めポイントがちょっと複雑なので、こちらの記事を参考にしてみて下さいね。
8.しっぽを激しく振る
「やったー!わぁーい!!」
しっぽをブンブンと激しく振るしぐさは、愛犬が最大級に喜んでいることを意味します。
飼い主さんが帰宅した時や、ご飯やおやつを与える時、お気に入りのおもちゃで遊ぶときなどに見られるはず。しっぽを左右にリズミカルに振るしぐさは、相手に対して「敵意はありません」と表現していた名残なのだそうです。
9.しっぽを高くツンと上げている
「なんだろう、これ…」
「君はだれ?どんなヤツなの?」
「君はだれ?どんなヤツなの?」
しっぽを高い位置に突き上げているのは、警戒している証拠です。初めてみる物に注目する時にしっぽをピンと上げることが多いですね。
また、自分が優位であることを示したい時にも見られる行動で、初めて会う人や他の犬などには、この体勢で立ちふさがることがあります。
勘違いしやすい犬のしぐさ!
ここからは、人間と同じしぐさに見えても、意味がちょっと異なる犬のしぐさについてご紹介していきます。私たちの感覚で受け取ると、ついつい意味を勘違いしてしまいがちです。愛犬を混乱させないためにも、きちんと理解しておきたいところです。
10.あくびをする
「どうか落ち着いて。もう怒らないで~」
「不安だなあ…」
「不安だなあ…」
眠いとき以外でも、犬はあくびをします。緊張をほぐし、自分を落ち着かせるためのしぐさなんです。人間のあくびとは異なり、不安などの強いストレスを感じたときに犬はあくびをします。
叱られている時などに、あくびをするワンちゃんはいますが…これは反省している証拠。叱るのはそこまでにしてあげましょう。
11.噛んだあとになめる
「僕がエライんだぞ!」
「逆らうな!」
「逆らうな!」
噛み癖のあるワンちゃんに時折見られるしぐさですが、飼い主さんの手などを噛んだあとに、ペロペロと噛んだ部分を舐めてくることがあります。
反省してるのかな、と思ってしまいますが…それは間違い!
「わかったな?逆らったら許さないぞ」という、強烈なアピールなんです。
こうなると犬は飼い主さんを下に見ているので、しつけやトレーニングで上下関係や信頼関係をしっかりと作り直す必要があります。
トレーニングなんて難しそう…と思うかも知れませんが、今日から簡単に始められる方法はたくさんあります!
個人的におすすめしたいのは、リラックスポジションというトレーニングです。とても簡単なのに効果が高いので、ぜひ試してみてはいかがでしょう。
<関連記事>「リラックスポジションを実践!うちの子がめちゃくちゃ良い子になりました」
12.目をそらす
「あなたには逆らわないよ~」
「敵意はないよ!」
「敵意はないよ!」
犬社会では相手の目を見つめることで、敵意を表します。そのため、争いを避けたい時や敵意を持っていないことを伝えるために、目をそらすという行動をするんです。
飼い主さんと目が合っても、すぐに目をそらすことがありますが、それも同じ理由からです。
また、嬉しい時にも目を逸らすことがあるようですね。
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犬山 はる子
パピーウォーカーの経験から犬に関心を持ち、犬の問題行動やストレスケアについての知識を深める。
現在は3頭の犬と暮らし、犬が与える癒しのパワーに日々お世話になっている。
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