dog359 犬の便は体調管理のためには欠かせない、大切な健康バロメーターです。
ですが、下痢や軟便など、ウンチの問題はワンちゃんが比較的起こしやすい体調不良の一つ。それだけに、今すぐ病院に行くべきなのか、様子を見たほうが良いのか、悩む飼い主さんも少なくありません。

今回は、犬が軟便になる原因とその対策について。
考えられる原因や、緊急性があるかどうかの見分け方、また驚く人が多いゼリー状の便の正体などについて、詳しくお話していきます。

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こんな状態なら、軟便です!

犬の軟便といっても、下痢に近いものから、固形のものまで状態は様々。
「なんだか、愛犬の便がやわらかいような気がする…」そう飼い主さんが感じるなら、軟便と思ってまず間違いありませんが、念のための判断ポイントを挙げておきますね。

  • 形状が細長い
  • ティッシュなどでつまむとつぶれる
  • トイレシートに便の跡が残る
  • 便のキレが悪く、お尻を汚してしまう

こんなところに該当したら、うちの子は軟便なんだな~と判断して下さいね。

軟便は続く?それとも一過性?

犬が軟便になる原因のひとつに、その子の体質が大きく関係してきます。季節の変わり目や、体の冷え、普段と違う食事などでも、なりやすい子はお腹がゆるくなってしまうんです。お薬や、ワクチンの影響で軟便になる場合もあります。

こういった起因で軟便を起こすのは正常な反応なので、普段の生活で何か変化はなかったか、改めて思い出してみましょう。

一過性の軟便であれば1日程度で治まることが多く、食欲もあって元気なようなら、少し様子を見てみます。

軟便が続く原因と対策について

dog362 2~3日様子を見ても軟便が続くようなら、何らかの原因が潜んでいる可能性が高くなります。
犬の軟便の原因は大きく分けて「食餌」「ストレス」「病気」の3つ。このどれかに該当することがほとんどです。


食事・フードが原因の軟便

ドッグフードなど与えている食餌に原因があると、便やおならが臭くなりやすい特徴があります。その子の体質にフードが合わず、消化不良を起こしているため、排泄臭がキツくなってしまうんです。

対策としては、まずは与えているフードの量を調節してみること。子犬の軟便の原因で多いのが、フードの与えすぎだったりします。それでも軟便が続くようであれば、フードの種類を変えることも考えてみましょう。


ストレスが軟便の原因かも

私たち人間も、緊張したりストレスを強く感じると、お腹が痛くなったり下痢になったりすることがありますよね。それと同じことが犬の体にも起こって、軟便の原因となっていることが考えられるんです。

例えば、散歩中のトイレタイムだけが軟便になる。遠出や旅行した時にだけ軟便になる。こういった場合は、散歩コースにストレスを感じていたり、普段と違う環境に違和感を感じているのかも知れません

散歩中に会う他のワンちゃんや、交通量が多い道であれば車のエンジン音など、そういったものを愛犬が苦手としている可能性はあります。散歩コースや、散歩する時間帯を変えてみるなどの対策を取ってみて、便の状態が改善するかどうか様子を見てあげて下さい。

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病気の症状としての軟便

フードを見直したり、ストレスと考えられることを改善しても、まだ軟便が続くようであれば病気が原因である可能性が高まってきます。

軟便の症状が現れる病気には、腸炎をはじめとする内臓疾患、寄生虫などが挙げられます。
食欲が減退したり、元気がない、お腹を触ろうとすると嫌がる、吐き戻しや嘔吐などの症状が併発してきたら、症状が進行してきている証拠。そんな時は様子を見るのを一旦止めて、早めに動物病院を受診しましょう。

  • 内臓疾患の場合
  • 消化器官が炎症を起こしていたり、腫瘍が出来てしまっていると、消化不良を起こして軟便を起こすことがあります。内臓が出血していると便が黒っぽくなることもあるので、軟便が続く時はその色にも注意して下さい。

  • 寄生虫の場合
  • 特に子犬に軟便や下痢が続くと、寄生虫が原因となっていることが意外と多いんです。虫下しを飲めばすぐに治まるので、気になったら、必ず動物病院で検査を受けましょう。

ゼリー状の便の正体は?

dog299 愛犬が軟便になった場合にも併発しやすいのですが、ゼリー状の粘液が出てくることがあります。
ゼリー状のものがウンチに混ざっていたり、ネバネバとしたものにウンチが覆われていたり…。「何コレ!?」とびっくりしてしまう飼い主さんもとても多いようです。


このゼリー状の物体の正体は、大腸が分泌する粘液なんです。
実はこの粘液は、普段からウンチの滑りを良くするために、ほんの少しですが分泌されているもの。

ですが、目に見えるほど大量に分泌されている場合は、お腹に異常がある証拠です。粘膜付きの便は「分泌性大腸炎」と呼ばれ、何らかの原因で腸内細菌のバランスが崩れてしまうことで大腸に刺激が加わり、それによって粘液がたくさん分泌されることで起こります。

粘着便は一過性のものであることも多いですが、何度も続くようであれば、お腹の中で炎症が続いていることが考えられます。早めに動物病院を受診しましょう。

軟便対策は、お腹を休ませるのが一番!

愛犬のウンチがやわらかい以外の症状がなく、恐らく一過性の軟便であろうと考えられる時の一番の対策は、お腹を労わって休ませてあげること。

フードの量を少し減らして、ぬるま湯でふやかしてあげるのもオススメ。手作り食に抵抗がなければ、脂肪分を控えた消化に良いもの(おかゆと鶏ささみなど)を与えるようにして、2~3日様子を見てあげます。
それでウンチの状態が改善するようであれば、少しずつ元の食餌に戻していけば問題ありません。

また、腸内環境を改善することで軟便がおさまる事もあるので、小型犬なら無糖のヨーグルトを小さじ1杯ほど与えてあげるのもいいですね。


ゼリー状の便が出た時には、少なからず愛犬の体には負担が掛かっています。
無理なお出かけや、キツイ運動は少し控えて、ゆっくり体を休ませてあげるようにして下さいね。

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犬山 はる子

犬山 はる子

パピーウォーカーの経験から犬に関心を持ち、犬の問題行動やストレスケアについての知識を深める。 現在は3頭の犬と暮らし、犬が与える癒しのパワーに日々お世話になっている。