dog289 作者不詳のまま、世界に広く伝わっている「犬の十戒」という散文詩を知っていますか?

新しい家族として、ペットとして、人間と共に暮らすことになった、犬からの主人へのメッセージ。それが「10つのお願い」として、犬の立場から私達人間へと語りかけられています。


今、犬と暮らしている人も、これから犬を飼おうと思っている人にも、必ず読んでもらいたい。この詩を読んだあとは、きっと愛犬の深い愛情を再確認するはずです。

そんな心に迫る「犬の十戒」の詩について、ご紹介します。

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犬の十戒(日本語/英語原文)

“1. My life is likely to last ten to fifteen years.
Any separation from you will painful for me.
Remember that before you buy me.”

私の寿命は、10年。長ければ15年。
何があっても最後まで、あなたのそばにおいてもらえますか。
私を飼う前に、どうかそのことをよく考えてください。



“2. Give me time to understand what you want of me.”

あなたが私に望んでいることを、ちゃんと分かるようになるまで、少し時間をください。



“3. Place your trust in me- it’s crucial to my Well-being.”

私を信頼して下さい……それが何より嬉しいのです。



“4. Don’t be angry at me for long and don’t lock me up as punishment.
You have your work your entertainment and your friends.
I have only you.”

私のことをずっと叱り続けたり、罰として閉じ込めたりしないで下さい。
あなたには仕事や楽しみもあるし、友達もいるけれど、私にはあなたしかいないのです。

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“5. Talk to me sometimes.
Even if I don’t understand your words,
I understand your voice when it’s speaking to me.”

時には私に話しかけて下さい。
たとえ、あなたの話す言葉はわからなくても、あなたの声を聞けば、私に何を言ってくれているのか、分かるのです。



“6. Be aware that however you treat me, I’ll never forget it.”

私のことをいつもどんな風に扱っているか、考えてみてください。
あなたがしてくれたことを、私は決して忘れません。



“7. Remember before you hit me that l have teeth
that could easily crushthe bones of your hand
but that I choose not to bite you.”

私を叩く前に思い出して下さい。
私には、あなたの手の骨など簡単に噛み砕ける歯があるけれど、決してあなたを噛まないようにしているということを。



“8. Before you scold me for being uncooperative obstinate or lazy,
ask yourself if something might be bothering me.
Perhaps I’m not getting the right food
or I’ve been out in the sun too long
or my heart is getting old and weak.”

言うことをきかないとか、手におえないとか、怠け者だと叱る前に、そうさせてしまった原因が無かったか、思い起こしてください。

ちゃんとした食事をさせてもらっていたでしょうか。
太陽が照りつけている中に、長い間放っておかれたことはなかったでしょうか。
老いた私の心臓が弱っているせいで、動けないのかもしれません。

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“9. Take care of me when I get old ; you, too, will grow old.”

私が年老いても、どうか世話をして下さい。
私達はお互いに、同じように歳をとるのです。



“10. Go with me on difficult journeys.
Never say, “I can’t bear to watch it .” or ” Let it happen in my absence.”
Everything is easier for me if you are there.
Remember I love you.”

最期のお別れの時には、どうか私のそばにいてください。
「つらくて見ていられない」とか「立ち会いたくない」とか、そんなこと、言わないでほしい。
あなたがそばにいてくれるなら、私は、どんなことも安らかに受け入れます。

そして、どうぞ忘れないで。
私がいつまでも、あなたを愛していることを。


※この「犬の十戒」の日本語訳については、ソマリ+ism様のサイトからお借りしました。

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犬の十戒の原典はブリーダーのお願い?

この「犬の十戒(The Ten Commandments of Dog Ownership)」は、作者不詳のまま世界中に広まっている英文詩です。

実はこの詩には原典があるとされ、ノルウェーのMrit Teigenというブリーダーが、犬の購入者へ、子犬と一緒に渡していた「犬からご主人への11のお願い」というものがそれではないか、と噂されています。


犬からご主人への11のお願い、の謎

原典のお願いは11個なのに、なぜ10個になっているのだろう…

そう不思議に思いましたが、犬の十戒をよく読んでみると、10番目でふたつのお願いをしていることに気付きます

「最後のその時まで一緒にいて欲しい。」
「忘れないで下さい、私はあなたを愛しています。」

これをふたつに分けると、原典の「11のお願い」になるのではないでしょうか。


ふたつのお願いを10番目として捉えると「私が旅立ったあとも、ずっとあなたを愛しているよ」、というメッセージになるように思えませんか?

そして、10番目と11番目に分けて捉えたとしたら、「あなたに出会った日から、ずっと私はあなたを愛してる」という、愛犬のひたむきな主人への愛情を感じることができます。

これは私なりの解釈ですが、こういった目線で改めて読んでみると、この犬の十戒の詩の重みが、更に増すように思います。

「犬と私の10の約束」の原点は犬の十戒

この詩をヒントとして書かれた「犬と私の10の約束」という本はベストセラーになり、映画化されたことで「犬の十戒」は更に注目を浴びることになりました。

その「犬と私の10の約束」の予告編は、こちら。



これだけで、涙腺がウルウルきてしまいます…


簡単に、この映画のあらすじをまとめると…
主人公あかりの元にやってきた、白いゴールデン・レトリーバーの「ソックス」。あかりの母は、犬を飼う時には犬と「10の約束」をしなければならないと、あかりに教えてくれました。
その約束を交わした瞬間から、あかりとソックスは大人への道を、一緒に歩きはじめるのです。

私事ですが、この映画は公開初日に映画館へ観に行き、見事に大号泣してしまいました。でも、見終わったあとは心が温かくなる、そんな良い映画です。

犬と共に暮らすということ

「犬の十戒」を読むことで、これまでの愛犬との関係を、改めて振り返った方は多いのではないでしょうか。
私自身もこの詩を初めて知ったとき、愛犬たちとの暮らしについて深く考えました。

私たちよりも、ずっと早いスピードで生きていく犬たち。
彼らとの暮らしの素晴らしさについて、気付くきっかけになってくれればいいなと思います。

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犬山 はる子

犬山 はる子

パピーウォーカーの経験から犬に関心を持ち、犬の問題行動やストレスケアについての知識を深める。 現在は3頭の犬と暮らし、犬が与える癒しのパワーに日々お世話になっている。