vol.21 今年のフィラリア予防と、パノラミス錠のはなし
春の季節がやってくると、忘れてはいけないのがフィラリア予防。
過ごしやすい暖かい気候を迎えて活発になるのは、人や動物たちだけでなく、いらぬ病気やトラブルを運んでくる虫たちも同じなんですよね。
我が家の愛娘、チワワのMaruがフィラリア予防の季節を迎えるのは、今年で3回目。
昨年までは2シーズンとも同じ予防薬を使っていたので、今年も同じ薬で…と最初は考えていたものの、今年は使用する予防薬を見直すことに。
今現在、動物病院で受けられるフィラリア予防薬にはどんな種類があるのか、改めてリサーチしてみました。
フィラリア予防薬は3パターンある
「フィラリアって一体ナニ?」という部分については、既に色々な所で説明を目にしているかと思うので、ここでは簡単簡潔に説明しておくと…「蚊が媒介するフィラリアという寄生虫に犬が感染したまま放置すると、心臓や肺の血管がボロボロにされる」という大変厄介な病気(フィラリア症)のことです。
このフィラリア症を予防するための予防措置には、現在は3種類用意されています。
内服薬で予防する
フィラリア予防の薬で、主流となっているのが内服薬(飲み薬)による予防措置です。通常のお薬と同じ錠剤タイプの他にも、より嗜好性を高めたチュアブルタイプの予防薬も処方されるようになりました。
薬というよりオヤツに近いものなので、普通の錠剤は吐き出してしまう子でも、難なく食べてくれるという便利さが魅力的です。
※後半で出てくる「パノラミス錠」も、錠剤タイプの予防薬です。
スポットタイプで予防する
液状の予防薬を皮膚に直接垂らして使用するもので、内服薬が苦手な子に処方される傾向があります。予防薬の投与を飼い主さんに任せることから、薬をこぼしたり、きちんと滴下できておらず予防が不完全、という場合も起こり得るので注意が必要です。
より確実に投薬できることから、スポットタイプより内服薬を優先して処方されるような傾向もあるようです。
注射(予防接種)で予防する
1度の注射で1年間フィラリア予防の効果が続くため、通院や投薬といった手間をかけず、確実に予防したい方向け。年中効き目があるので予防時期の指定がなく、秋や冬の間に注射することが出来るので、春の混雑時期を避けることが出来ます。
毎月の投薬が必要ないので、予防のうっかり忘れを防げるのもメリットのひとつ。
ただ、子犬や体重の増減が激しい犬は接種ができないなどの制約もあります。
フィラリア予防は内服薬が主流?
フィラリア予防の種類は3タイプあるものの、大半の場合は「フィラリアは内服薬で予防+ノミダニ駆除はフロントラインなどのスポットタイプで駆除」という組み合わせが多いんじゃないかなと思います。チワワのMaruがこれまで処方されてきたのも、最もポピュラーな内服薬タイプでした。
ただ今回薬を見直そうと思ったのは、処方されていたのが「フィラリア・ノミマダニを1錠で駆除できる」という、一見すると簡単お手軽な薬だったからなのです。
フィラリア・ノミマダニ同時予防薬!「パノラミス錠」
Maruが処方されていたのは「パノラミス錠」という寄生虫駆除薬で、フィラリアとノミダニを1度の投薬で駆除するという、比較的新しい内服薬です。[2.3~4.5kgはSサイズが処方されます]
ここ数年は「ノミマダニの駆除も内服薬で」という傾向があるらしく、Maruが処方された錠剤タイプのパノラミスは2014年から、チュアブルタイプのネクストガードスペクトラが2015年から発売されています。
Maruが初めてフィラリア予防のシーズンを迎えた時に、なんとなくスポットタイプの予防薬に苦手意識があることを相談したところ、担当の獣医師さんから薦められたのがパノラミス錠だったわけです。
(今思えば、「最近発売された新しいお薬なんですが…」って言っていたような気がする)
便利さと安全性は別問題
当時は「フィラリアもノミダニもこれ1錠なのは便利!これにします!」と、1シーズン、2シーズンと処方してもらっていたわけなのですが。この1年間のうちで、何度かMaruが体調不良(結局は原因不明なまま)になったり、フードを手作り食に変えたことで「体に取り入れる物」について深く考えるようになったりしたことで、ちょっと考え方を改めました。
この簡単便利なノミマダニ駆除薬は、愛犬にとって果たして有用なのかどうか?、そんなことを考えるようになってきたわけなんです。
調べてみると、やはり安全性を疑問視する声も少なからずあるようです。
ある動物病院の院長先生も、ご自身のブログで個人的見解を語られています。
しかし、ノミマダニ防除の成分の方は、どうか?というと。1ヶ月有効の薬剤は少なくとも1ヶ月間。3ケ月有効の薬剤は3ヶ月間。ノミやマダニを殺せる強力な有効成分が、血液の中で効力を発揮するに十分な濃度を保って体内を循環し続けているということなのであります。
比較的薬剤に弱いノミはともかく。マダニという寄生虫は、非常にしぶとく生命力の強い節足動物です。
そんな強力な虫を殺せる強い薬が、与え方によっては年がら年中、それも犬の一生を通じて、犬の血液中に循環し続けるというのを、消費者たる飼い主様はどう考えるのでしょうか?
もちろん、皮膚が弱かったり、アレルギーがあるなどでスポットタイプで予防するのが難しい子や、以前の私のように「きちんと滴下できるか不安」という飼い主さんにとっては、内服薬でノミダニ駆除ができるのは画期的なことなんだと思います。
ただ個人的な思いとしては、今年はスポットタイプに切り替えようかなという結論に固まりそう。
流通してからの年数がまだまだ短いことも気になるし(長期間の投与による弊害の有無が不明)、犬の体に無害とは言え、強い殺虫成分を血液中に流し続けることに対して抵抗感も少なからずあります。
2.2kgぽっちの小さな体なので、ちりも積もれば山となるのも早いはず。
近日中にフィラリア検査に行くので、その時に獣医師さんと相談して、新しい薬を決めようと思います。
あとね、これは完全に余談なのですが。パノラミス錠ってめっちゃ臭うんですよね。
パッケージ開けたらもう「くっさ!!」って、私の鼻でも分かるくらい。薬クサーい感じなんです。当然ながらMaruもそのままでは絶対食べないので、食べさせるのも毎月苦労の連続。
今年はその苦労から解放されるのかも知れないと思うと、その面でも少しばかり安心しているのでした。
次回 >> vol.22 わんこ用防災グッズを備えよう
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まるまむ
初めて迎えた愛犬チワワのMaruと暮らしながら、犬の幸せについて日々考えている。
愛犬の肉球の香りが、世界で一番癒される香りらしい。
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