dog251 飼い主さんが家に帰ると、尻尾を振り乱して、目をキラキラさせて迎えてくれる愛犬の姿は嬉しいものです。

「わぁぁ!おかえり!おかえり!!」と、大興奮でお出迎えしてくれるのはいいけど、気が付くと足元が濡れている…。そう、これがいわゆる「うれしょん(嬉ション)」です。

要はおしっこを漏らしてしまう「おもらし」のようなもの。ですが、普段はトイレを覚えておしっこをしてくれる子でも、突然こうしてうれしょんしてしまうのは、何故なのでしょうか。

という事で今回は、愛犬のうれしょん行動について。
うれしょんしてしまう理由や原因と共に、正しいしつけによる治し方をご紹介します!

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なぜ犬はうれしょん(嬉ション)するのか?

犬にとっての嬉しさや楽しさ、喜びのあまり、興奮状態になっておしっこを漏らしてしまうことを、うれしょん(嬉ション)と言います。

大好きな人に撫でてもらった時や、遊ぶうちに、はしゃぎ過ぎた時などに見られます。膀胱におしっこが溜まっていなくても、ちょっとだけ出てしまうのも、特徴のひとつです。



この動画のポメラニアンちゃんも、来客が大好きな人と分かって…うれしょんしちゃいました。警戒感MAXから、いきなりデレッと甘える姿が可愛いなあ~。


いわゆるトイレ以外の場所で排泄してしまう「おもらし」とは少し異なり、うれしょん行動は甘えと服従を意味しているとされます。

子犬の時期のうれしょん行動はよく見られるため、それほど神経質になる必要はないと思います。何にでも興味を示して、すぐにブワワァ~!!っと興奮してしまうのが子犬期の特徴です。大人になるまでは、そこまで深刻に考えなくて大丈夫。長い目で見てあげましょう。


ただ、問題行動として多くの飼い主さんが悩んでいるのは、成犬になってからのうれしょん行動です。

身体的にも精神的にも成熟しているはずなのに、成犬になってもうれしょんしてしまう子には、どんな原因があるのでしょうか。
次は、考えられる原因や、うれしょんしやすい子の特徴などについて、詳しくお話していきますね。

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うれしょんが起こる原因や理由

喜びのあまりにうれしょんしてしまう、この行動の最大の原因は「興奮状態」にあります。
普段から興奮しやすい子は勿論ですが、普段そういった様子を見せない子でも、うれしょんしてしまう子もいます。特にこんな性格の子は、成犬になってもうれしょんが続くことがあります。

  • 飼い主さんに依存している子
  • 精神的に不安定なことがあり、感情の起伏が激しい子

該当するワンちゃんの場合、極度の怖がりだったり、子犬の気分が抜けていない、甘えたな子が多い傾向があります。

こういった傾向のある子が、お留守番などで長い時間飼い主さんと離れると「どこに行ったの!?さびしい!不安だよ!!」と、ストレスや不安などの感情がワンちゃんの中でどんどん膨らんでいってしまいます。
そして飼い主さんが帰ってくると、待ちわびた再会に歓喜して、溜め込んだ感情が大爆発!いつも以上に興奮してしまい、うれしょんするというパターンになるわけなんです。

叱らないことが大切です

理由はどうであれ、突然おもらしされてしまうと、叱りたくなる気持ちはあると思います。ですが、そこはグっと堪えて、絶対に叱らないであげて下さい

うれしょんは、犬にとって「嬉しい!」「大好き!」の気持ちや、服従心の表れでもあります。人間からすると抵抗はありますが、例えるなら握手やハグといった挨拶のようなものなんです。私達だって、挨拶のつもりで握手を求めたときに、相手に怒鳴りつけられたらビックリしますよね。


また、叱られることを犬が「構ってもらえる」と学習してしまうと、飼い主さんの気を引くために、うれしょんをやめないというパターンも出てきます。
うれしょんされてしまったら、冷静に対応して「何もなかった」ように振る舞って下さいね。

きっとうれしょんするだろうな…と予想できるときには、汚れやすいラグやマットをあらかじめ片付けておくようにします。こうやって、うれしょんの被害を最小限に留めるようにしておくと、愛犬を叱らないための対策です。

正しい治し方やしつけ

dog0203 さて、うれしょんは叱っちゃダメ!というのが大前提なのですが、いつまでもうれしょん癖が治らないのも困りものですよね。
ということで、次はうれしょんの正しい治し方やしつけ方法についてです。

成犬になってもうれしょん行動が治らない子には、まずはこんなしつけ方を試してみて下さい。
大切なのは、うれしょんするのを未然に防ぐこと。愛犬に「うれしょんした」という経験をさせないように気を付けてあげるのが重要です。


とにかく興奮させない

うれしょん行動をさせないために、まず最初に押さえておきたいのが「興奮させない」「興奮してもすぐ鎮めること」はというポイントです。

普段から興奮しやすい性質の子は、興奮させるような高い声や、高い音を出さないように気を付けます。
犬にとって高い音や声は、動物の鳴き声のように聞こえるので、それによって狩りの本能が刺激され、興奮のスイッチが入りやすいんです。

甘えの気持ちからうれしょんしやすい子なら、飼い主さんが帰宅後、すぐに犬に構わないようにするのが一番効果的です。ワンちゃんが構ってほしくてクンクン鳴いたり、飛びかかってきたりすると思いますが、そこは心を鬼にして無視。静かになったところで、ただいまの挨拶をしてあげましょう。


もし興奮してしまったら?

もし犬が興奮状態になっても、こんなところに気を付けて対応します。

  • 犬が落ち着くまで、飼い主さんが冷静に落ち着いた態度でいること。
  • かまって欲しそうにアピールしてきても無視する。

犬が諦めて、だんだんと落ち着いてきたら、オスワリなどのその子にとって簡単な指示を出し、それが出来たらたくさん構ってあげます。


こうすることで、犬は「興奮してアピールすると無視される」「大人しくすると構ってもらえる」と理解するようになります。
これを何度も繰り返すことで、次第にワンちゃん自身が、自分で興奮をコントロール出来るようになりますよ。


おもらしはダメと理解させる

抱っこするとうれしょんしてしまう子の場合、おしっこをしたらすぐにワンちゃんを地面に下ろします。
撫でている時にしてしまったら、すぐに撫でるのをやめて、ワンちゃんを見ないふり。

こうして、「おもらし=良いことは起こらない」と犬に理解させていきます。
おもらしをしたら、抱っこしてもらえない、撫でてもらえない。○○したから△△になった、という教え方は犬にとって理解しやすく、それが自分にとって嫌なこと(もしくはとても良いこと)であるほど覚えが早まります。

これを何度か繰り返していくと、ワンちゃん自身が興奮による排泄をコントロールするようになり、とうれしょん行動が治まってきます。

何度も繰り返して、理解してもらおう

先ほどもお話しましたが、うれしょんしても絶対に叱らないこと!
うれしょんを早く治すためには、これが一番の近道です。

うれしょんしそうな時には、トイレに連れて行っておしっこをさせて、上手に出来たときにたくさん褒めてあげます。やみくもに叱るよりも、犬はほめた方が問題行動が治まりやすい傾向もあるんです。

たくさん上手に褒めてあげて、愛犬に人と暮らすルールを少しずつ教えてあげて下さいね!

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犬山 はる子

犬山 はる子

パピーウォーカーの経験から犬に関心を持ち、犬の問題行動やストレスケアについての知識を深める。 現在は3頭の犬と暮らし、犬が与える癒しのパワーに日々お世話になっている。