dog322 暑さも落ち着き、少しずつ過ごしやすくなってくる秋。
気温が高い春夏とは違って、秋冬の寒い季節ノミやダニの対策をやめてしまう飼い主さんが意外と多いんです

「寒い時期に、ノミなんていないでしょ?」

…そう思ってしまいがちですが、実はそれは間違い。犬や猫など、室内で過ごしているペット達でも、秋~真冬の間にノミやダニの被害に遭う可能性って、想像以上に高いんです!
近年その存在が注目されている「マダニ」も、ピークは春と秋の二回あるとされています。

ということ今回は、秋こそ気を付けたい愛犬のノミ・マダニ対策
秋冬の寒い季節にノミ・マダニが繁殖する理由や、ノミによるアレルギー性皮膚炎などについて詳しくお話します。

スポンサードリンク

ノミダニ駆除が秋以降も必要な理由

ノミが繁殖するために必要な気温は、およそ13℃以上といわれています。これより気温が低くなると、ノミの卵が孵る確率がとても低くなるのだとか。

だったら真冬は大丈夫では?、と思うかもしれませんが、現在の私たちの生活スタイルに大きな落とし穴があるんです。


秋以降の寒い季節、愛犬の散歩中などに、ノミやノミの卵がワンちゃんの体にくっつき、室内に持ち込まれることは充分有り得ます。
本来ならノミが繁殖できない季節でも、暖房がきいて暖かく、適度な湿度がある室内はノミにとって天国。繁殖・寄生を繰り返すには充分な環境なんです。

また、ペットホテルやドッグランなど、ノミ・ダニ駆除をしていない他のワンちゃんと接することで、季節を問わずノミをもらってくることも少なくありません。


ノミの室内侵入は防げない!?

dog339 愛犬の体にノミが付くこと、これを防ぐのはかなり難しい話といえます。

ノミの卵の大きさは0.5mmほどなので、愛犬の体だけでなく、飼い主さんや家族の靴などにくっついて、家に持ち込まれるパターンが意外と多いのだそうです。

完全に室内飼いされている猫ちゃんでさえ、ご家族の靴などにくっついてきたノミ1匹でノミ被害に遭うことがありますから…。普段散歩に出掛けるワンちゃんだと、そのリスクは更に高まってしまいます。

そのため、秋以降もノミ駆除をしっかり行うことが、ワンちゃんの健康を守る一番の方法といえますね。

ノミ・ダニの被害はどんな症状が?

意外に思うかも知れませんが、真冬の季節にノミ被害に遭っているワンちゃんは10頭に1頭の割合で認められているんです。(ちなみに、猫ちゃんは5頭に1頭の割合です)

これは動物病院での調査結果のため、真冬に動物病院に来院しなかった子を含めると、実際にはもっとたくさんの犬達が、寒い季節もノミ被害に遭っていることが考えられます。


では、実際にノミ被害に遭うと、どんな症状が起こるのでしょうか。
よくある「体を痒がる」症状や、近年注目されているマダニがもたらす恐ろしい媒介疾患などについて、詳しく紹介していきますね。

スポンサードリンク

ノミ被害の症状

  • ノミアレルギー性皮膚炎
  • ノミの唾液成分にアレルギー反応を起こし、強い痒みや湿疹、脱毛などの皮膚炎を示します
    腰から尻尾の付け根あたりに湿疹や脱毛が見られるのが特徴で、もともとアレルギー体質のワンちゃんは発症しやすいため注意が必要です。

    一度このノミアレルギーを発症すると、その後はたった一匹のノミに吸血されただけで、激しい痒みを引き起こすようになってしまいます。


  • 貧血
  • ノミ一匹の吸血量はわずかですが、大量のノミに寄生された場合、子犬など体の小さい子は貧血を起こすことがあります。


  • 瓜実条虫(サナダムシ)
  • ノミの幼虫がサナダムシの卵を食べ、ノミの体内で発育します。そのまま成虫になったノミを毛づくろいなどでワンちゃんが飲み込んでしまい、小腸に寄生・増殖してしまうんです。

    サナダムシは体長50cm以上になることもあり、寄生されると下痢や嘔吐の症状が出るほか、白い米粒の様な片節が、便や肛門の周りに付着します。

ダニ(マダニ)被害の症状

dog0237 マダニが媒介する感染症は様々ありますが、代表的なものが犬バベシア症ライム病です。

  • 犬バベシア症
  • マダニによって媒介されたバベシア原虫が、犬の赤血球に寄生し破壊することで起こります。
    症状は貧血、発熱、食欲不振、黄疸などがあり、死に至ることもあるとても怖い病気です。

  • ライム病
  • 神経症状や発熱、食欲不振、全身痙攣などを引き起こします。

マダニ媒介性疾患はこの他にも、日本紅斑熱やQ熱、エールリヒア症といった、犬は無症状だったり比較的症状が軽いものでも、人に感染すると厄介な症状を引き起こしたり、時には命に係るものがあります。

こういった感染症を防ぐためにも、愛犬のノミダニ駆除を徹底するのは、愛犬だけでなく、わたしたちや家族の健康を守るためにも必要なことといえますね。

正しいノミダニ駆除で徹底予防しよう

ノミやダニの駆除方法は色々とありますが、何より大切なのは確実にノミダニを駆除して、その後の寄生も防ぐ方法を選択することです。

  • ノミやマダニが愛犬に付かないようにする
  • 寄生しているのを見つけたら、自己判断せずに動物病院へ相談する
  • 動物病院で処方してもらった薬で、確実に駆除する

最近では、ホームセンターなどでもノミ・マダニ対策の市販薬を見掛けることが多くなりました。安価で手に入りやすいメリットもありますが、動物病院で処方される「動物用医薬品」のものと異なり、これらは「医薬部外品」扱いなんです。
しっかりとした駆除・予防効果を考えるなら、動物病院で処方される薬を使うことをおすすめします。

また、薬の成分が合わないから…と、駆除剤を使わずにいると、それによって愛犬や飼い主さんご家族の健康を害す可能性も否めません。
最近は駆除剤の種類も増え、ワンちゃんに合った薬を選ぶこともできるので、ぜひ一度かかりつけの病院で相談してみて下さい。


涼しくなり始める季節は、どうしてもノミやダニの存在を忘れてしまいがちです。愛犬に辛い思いをさせないためにも、秋冬もノミダニ予防を続けて下さいね!

スポンサードリンク

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でwandoをフォローしよう!

The following two tabs change content below.
犬山 はる子

犬山 はる子

パピーウォーカーの経験から犬に関心を持ち、犬の問題行動やストレスケアについての知識を深める。 現在は3頭の犬と暮らし、犬が与える癒しのパワーに日々お世話になっている。